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いまは、ビューズの利用を検討されている方の見学対応に加え、対人関係を見直すグループワークとアートセラピーの担当講師をしています。前者は施設の取り組みやプログラムの説明、通所可能かどうかのスクリーニングのほか、ヒアリングなども行っています。ヒアリングといっても、見学参加の方が不安に思っていることを聞いたり、通所するにあたってのハードルを取り除いたりすることが主な内容です。相手の気持ちをほぐすことを目的としています。

対人関係のプログラムでは、どのような対人関係を望んでいるのかを一度見直してもらい、さらに人間関係をどう構築していくかを利用者様と一緒に考えていきます。人との関りは、流れに任せていたり、恣意的であったりするため、悩まれている方が多いのです。

アートセラピーは、絵を描いたり、ちぎり絵をつくったり、箱の中の世界をデザインしたりすることで、上手く言葉にできないことを表現してもらっています。言葉にできないモヤモヤっとした気持ちはエネルギーとして内在してしまい、いつか爆発してしまう可能性があるため、吐き出すこと大切なんですよね。また、同療法は内生を深めるためにも役立つのです。

スタッフロールを通じて得たもの

私の場合は、外部のサポート資源とつながれたことが一番の財産です。ビューズとしては、外にあるサポート資源を積極的に利用しようといった考えがあるため、公・民・NPO問わずさまざまな支援施設に協力を仰いで利用者様をサポートしています。そのため施設に伺う機会は多く、医療から福祉までさまざまな施設と関わりが持てるのです。

複雑な症例と向き合う心のケアの専門家にとって、さまざまな施設の特徴を知っておくことは有益なこと。その機会をくれたスタッフロールには本当に感謝しています。

もう1つ、職種別データが得られるのも大きなポイントです。経験を重ねると職種ごとにどういった傾向があるのかが、統計的に見えてきます。このようなデータも臨床心理士の知見を広げるために役に立ちます。会社によって職場環境が異なり、一概には言えないので注意は必要ですが、職業から想像できる部分も多くあるため、利用者様が勤務する会社にアドバイスできることも多くあります。

少し偉そうに聞こえたら申し訳ないのですが、現場で活躍する支援者やカウンセラーのスキルの底上げを行っていければと思っています。

この業界に実際にある問題として、属人的であることからメンタルケアのクオリティにばらつきがでてしまうといった傾向があります。経験が豊富な支援者であれば良いのですが、経験の浅い人が担当すると逆に相手を傷つけてしまいかねません。

利用者様の立場からすれば、良い支援者にあたるかあたらないかもはや運。支援者からしても相手のことを考えて取った行動が逆効果だった、なんていうのはショックなことです。このような問題の解決のため、わたしの経験を後進に広く効率的に伝えられる仕組みをつくっていきたいと考えています。

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